「夜中に何度も目が覚めてしまい、ぐっすり眠れない…」
「朝起きても疲れが取れず、日中もぼんやりしてしまう…」
二時間おきに目が覚める症状は、一時的な睡眠不足ではなく、病気が隠れている可能性があります。この記事では、その原因や改善策を解説します。
少しでも心当たりがある場合は、ぜひ参考にしてください。
また、不眠症の治療は横浜よりそいメンタルクリニックにご相談ください。経験豊富な専門医が在籍しており、環境面や設備面も充実していて、専門的な治療を受けられます。
二時間おきに目が覚める原因とは?考えられる病気について
本章では、二時間おきに目が覚める原因として考えられる代表的な病気を紹介します。
- 中途覚醒
- 睡眠時無呼吸症候群(SAS)が中途覚醒を起す仕組み
上記の原因を理解し、適切な対処や治療を行うことで、より安定した睡眠をえられるようにしましょう。
中途覚醒
夜中に何度も目が覚めてしまう「中途覚醒」は、不眠症の一種とされ、睡眠の質を大きく低下させます。深い眠りである「ノンレム睡眠」の時間が短くなり、身体や脳が十分に休息を取れなくなるためです。中途覚醒の原因は、主に以下の通りです。
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睡眠不足が慢性化すると、うつ病や不安障害のリスクも高まります。睡眠リズムを整えながら、生活習慣や睡眠環境を見直すことが重要です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)が中途覚醒を起す仕組み
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸が一時的に止まり、身体が低酸素状態になって目が覚めてしまう病気です。無呼吸状態が繰り返されると、脳が酸素不足を感知して覚醒し、深い眠りが妨げられます。
主な原因は肥満、喉の構造、加齢による筋肉の衰えなどです。放置すると高血圧や心疾患のリスクが高まるため、早期発見・治療が大切になります。SASの主な症状は、以下の通りです。
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治療法としてはCPAP療法が一般的で、適度な運動や減量、アルコールを控えることも効果的といわれています。
二時間おきに目が覚めるその他の原因5選
本章では、二時間おきに目が覚める原因として考えられる5つの要因を紹介します。
- ストレスと精神的要因
- 生活習慣の乱れ
- 加齢とホルモンバランスの変化
- 環境要因
- 薬の副作用や病気による影響
上記の要因を理解し、それぞれの原因に適切に対処することで、より良質な睡眠を取り戻しましょう。
ストレスと精神的要因
強いストレスや不安、うつ病などの精神的要因は、睡眠の質に大きく影響します。ストレスホルモンコルチゾールが過剰に分泌されると、リラックスしづらくなり、中途覚醒が増えます。
改善にはリラックス時間を確保し、ストレスマネジメントを意識することが重要です。ヨガや瞑想が効果的といわれているので、目が覚めてしまう場合は、取り組んでみるのがおすすめです。
生活習慣の乱れ
二時間おきに目が覚める原因の一つに、生活習慣の乱れが挙げられます。
毎日異なる時間に寝たり起きたりすることで、体内時計が混乱し、浅い眠りを繰り返してしまうのです。
このような生活習慣の乱れを改善するために、就寝前のスマートフォン使用を控える、カフェイン摂取を午後以降避ける、一定の睡眠時間を確保するなどの対策を実行しましょう。
加齢とホルモンバランスの変化
加齢により、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌が減少し、眠りが浅くなります。そのため、更年期障害によるホルモンバランスの変化も、中途覚醒の原因です。
特に50代以降は睡眠リズムが崩れやすく、夜中に何度も目が覚めることが増えます。
加齢による睡眠の変化は自然なことですが、生活に支障をきたす場合は注意が必要です。適度な運動や栄養バランスの取れた食事、寝室環境の改善を試みましょう。
環境要因
目が覚める見逃されがちな原因の中には、寝室の環境が挙げられます。
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自分に合ったマットレスや枕を選ぶことで、睡眠の質が向上します。寝室から不要な電子機器や光源を取り除き、リラックスできる空間を作ることが重要です。
これらの環境要因を見直して、質の高い睡眠を実現しましょう。
薬の副作用や病気による影響
一部の薬には、副作用として中途覚醒を引き起こすものがあります。
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薬や病気が原因と考えられる場合は、自己判断で薬を中断しないようにしましょう。主治医と相談し、代替薬の検討や服用タイミングの調整を行うことが大切です。
病気による痛みやかゆみが収まれば、睡眠の質が改善されるかもしれません。
二時間おきに目が覚める病気(中途覚醒)が引き起こす日常生活への影響
本章では、中途覚醒が日常生活にどのような影響を及ぼすのかを解説します。
- 疲労感や集中力の低下
- ストレスや精神的負担の増加
- 体調不良や病気のリスク
上記の影響を理解し、早期に対策をすることで、生活の質や健康状態を改善しましょう。
疲労感や集中力の低下
睡眠が十分に取れないと、日中に疲労感や集中力の低下が起こり、仕事や家事のパフォーマンスが低下します。
また、仕事や勉強ではミスが増え、アイデアが浮かびにくくなるでしょう。こうした状態が続くと自己肯定感が低下し、日常の作業も億劫になります。
睡眠の質を改善すれば、これらの症状は軽減される可能性が高いため、早期の対策が重要です。日中の眠気が頻繁に現れる場合は、専門医の診断を受けることをおすすめします。
ストレスや精神的負担の増加
睡眠不足が続くとストレス耐性が低下し、些細なことでイライラしやすくなったり、不安感が増したりします。睡眠不足は脳内の神経伝達物質のバランスを崩し、感情のコントロールを難しくするためです。
ストレスが原因で睡眠が浅くなり、睡眠不足がさらにストレスを増幅させる悪循環に陥ることもあります。長期間続くと、うつ病や不安障害のリスクが高まるため、放置してはいけません。
また、人間関係にも悪影響が出やすく、孤立を感じることもあります。良質な睡眠を確保し、カウンセリングや認知行動療法を取り入れることで、症状の改善が期待できるでしょう。
体調不良や病気のリスク
睡眠不足は免疫力の低下を招き、風邪や生活習慣病のリスクを高めます。さらに、慢性的な睡眠不足は、うつ病や糖尿病、心疾患のリスクを増大させます。
また、感染症にかかりやすくなり、回復にも時間がかかる傾向にあるのが厄介なポイントです。
長期的には、動脈硬化や心臓病、脳卒中のリスクも無視できません。定期的な健康診断と早期発見・治療が大切です。
二時間おきに目が覚める病気(中途覚醒)を防ぐための対策5選
本章では、中途覚醒を防ぐための効果的な対策を5つ紹介します。
- 快適な寝室環境を整える
- 就寝前の行動を見直す
- 規則正しい生活リズムを意識する
- 適度な運動を取り入れる
- 食事や飲み物に注意する
上記の対策を日常生活に取り入れることで、より深く質の高い睡眠をとることが期待できます。
快適な寝室環境を整える
寝室の温度や湿度、照明を調整し、快適な環境を整えることで、深い眠りをサポートします。快適な睡眠環境を作るためには、以下のポイントが重要です。
ポイント | 内容 |
温度・湿度の調整 | 寝室の温度は20℃前後、湿度は**50〜60%**程度が理想的です。 |
間接照明の活用 | 暗すぎず明るすぎない間接照明を使用すると、リラックスした状態で眠りにつきやすくなります。 |
寝具の選び方 | マットレス:身体のラインにフィットし、適度なサポート力があるものを選ぶ。 枕:首のカーブを自然に保てる高さのものが理想的です。 |
騒音対策 | 耳栓を使ったり、寝室を静かな環境に保つ工夫が効果的です。 |
香りの活用 | ラベンダーやカモミールなどのアロマオイルはリラックス効果があり、安眠を促進します。 |
電子機器の排除 | 寝室には仕事道具や電子機器を持ち込まないようにすることで、脳が「寝室は休息の場所」と認識しやすくなります。 |
小さな工夫を積み重ねることで、睡眠の質を大きく向上させましょう。
就寝前の行動を見直す
寝る直前のカフェインやアルコールの摂取を控え、リラックスできる時間を設けることが重要です。
特にスマートフォンやパソコンから発せられるブルーライトは、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌を妨げるため、就寝1時間前には使用を控えることが推奨されます。
その他、就寝前におすすめの行動は以下の通りです。
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明日からできる改善策でおすすめなのは、ぬるめのお風呂に入ることです。普段シャワーで済ませている人こそ、一度試してみてください。
規則正しい生活リズムを意識する
毎日同じ時間に寝起きすることで体内時計が整い、自然な眠気が訪れやすくなります。体内時計は光や食事、運動で調整され、不規則な生活が続くと乱れやすくなります。
特に休日の寝だめや平日との起床時間の差は要注意です。朝は自然光を浴びてリセットし、1日3食を決まった時間に摂ることや適度な運動も効果的です。
夜更かしを避け、毎晩同じ時間に布団に入り、スマートフォンの使用を控え、リラックス時間を設けることで睡眠の質を向上させましょう。
適度な運動を取り入れる
日中に軽い運動を行うことで、夜の睡眠が深まりやすくなります。運動はストレスを軽減し、自然な眠気を促す効果があるためです。
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ただし、就寝直前の激しい運動は逆効果になるため、就寝2〜3時間前までに終えるようにしてください。
デスクワークが多い人は1日15分でもよいので、無理なく継続することが大切です。心身をリラックスさせ、自然な眠りにつなげましょう。
食事や飲み物に注意する
夕食は寝る3時間前までに済ませ、刺激物の摂取を避けるようにしましょう。カフェインは覚醒作用が強いため、夕方以降はコーヒーやエナジードリンク、緑茶などを控えてください。
アルコールは一時的に眠気を誘いますが、睡眠サイクルを乱し、中途覚醒の原因になります。また、脂肪分や糖分が多い食事も消化に時間がかかり、睡眠の妨げの原因です。
一方、バナナや牛乳はメラトニンの分泌を促進し、良質な睡眠をサポートします。水分は寝る直前に摂りすぎず、適量を心がけましょう。
二時間おきに目が覚める病気(中途覚醒)を防ぐための治療
本章では、中途覚醒を防ぐための代表的な治療法を紹介します。
- 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療
- 不眠症に対する認知行動療法
- 薬物療法の可能性
大きく分けて、薬を利用するパターンと利用しないパターンが存在します。「自分は薬に頼りたくない」と考えている場合は、きちんとその意思をお医者さんに伝えることが重要です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療
睡眠時無呼吸症候群は、CPAP療法など、適切な治療を受けることで睡眠の質を改善できます。CPAP(持続陽圧呼吸療法)とは、睡眠中にマスクを装着し、空気を送り込み無呼吸状態を防ぐ治療法です。
この治療により、中途覚醒が減少し、深い眠りが得られます。
SASを放置すると高血圧や心疾患などのリスクが高まるため、早期発見・治療が重要です。専門医に相談し、適切な検査と治療を受けることで、日常生活の質が向上します。
不眠症に対する認知行動療法
不眠症に対する認知行動療法とは、専門家の指導のもと、睡眠に対する考え方や行動を見直す方法です。不眠症治療に効果的な心理療法の一つで、誤った認識や不安を修正し、健康的な睡眠習慣を目指します。
「眠れないと健康に悪い」との過度な心配を軽減し、悪循環を断ち切ることが目的です。悪循環を断ち切る以外にも、就寝・起床時間を一定に保つ「睡眠制限療法」も取り入れられます。
CBT-Iは薬物療法より副作用が少なく、長期的な改善が見込まれることを覚えておきましょう。
専門カウンセラーとともに週1回程度のセッションを行い、不眠症の改善を図ります。薬に頼りたくない方にもおすすめです。
薬物療法の可能性
中途覚醒を防ぐためには、医師の指導のもと、必要に応じて睡眠薬が処方されることもあります。薬物療法は不眠症や中途覚醒が重度の場合に用いられ、即効性が期待されます。
代表的な睡眠薬は、主に以下の通りです。
- ベンゾジアゼピン系
- 非ベンゾジアゼピン系
- メラトニン受容体作動薬
それぞれの薬ごとに、効果や副作用が異なります。そのため、長期間の使用は避け、適切な量と期間で服用することが重要です。
メラトニン受容体作動薬は自然な眠気を促し、依存性が低いとされています。抗うつ薬や抗不安薬が処方されることもあり、ストレスや精神的要因からくる不眠に効果が期待できます。
薬物療法はあくまで一時的な対処法であり、生活習慣改善や心理的サポートと併用することが望ましいです。
専門家の意見を聞きながら、徐々に薬に頼らずともぐっすり眠れる毎日を目指していきましょう。
二時間おきに目が覚める病気の可能性を見逃さないで
夜中に頻繁に目が覚める症状は、軽視せず早めに専門機関での診断・治療を受けることが大切です。
睡眠は心と身体を回復させる重要な役割を担っており、質のよい睡眠が取れないと日常生活や健康に悪影響を及ぼします。
二時間おきに目が覚める原因は、ストレスや生活習慣の乱れ、病気や薬の副作用など多岐にわたります。本記事で紹介した対策や治療法を参考に生活習慣を見直し、改善を試みましょう。
自分だけで解決が難しい場合は、無理せず専門医に相談することが重要です。当院では不眠症はもちろん、うつ病などの精神疾患も含め幅広く対応が可能です。
アクセスも良く、土日も診療しており、設備面も充実していて通院しやすい環境が整っています。ぜひ横浜よりそいメンタルクリニックまでご相談ください。