AGA治療を検討されている方にとって、治療効果と同じくらい気になるのが副作用ではないでしょうか。インターネット上では様々な情報が見られますが、「どのような副作用が、どのくらいの確率で起こるのか」「もし副作用が出たらどうすれば良いのか」といった具体的な情報が分からず、不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。この記事では、AGA治療で主に用いられる薬剤の種類ごとの副作用について、医学的な知見に基づき詳しく解説します。副作用の発生確率や、万が一副作用が出た場合の適切な対処法についてもご紹介しますので、安全にAGA治療を進めるための参考にしてください。
AGA治療薬の種類と主な副作用
AGA(男性型脱毛症)の治療には、主に「抜け毛の進行を抑える薬」と「発毛を促進する薬」が用いられます。現在、日本国内で広く使用されている主な治療薬は以下の3種類です。
- フィナステリド(プロペシアなどの有効成分):抜け毛の原因となる男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」の生成を抑える薬。
- デュタステリド(ザガーロなどの有効成分):フィナステリドと同様にDHTの生成を抑えるが、より強力な効果を持つ薬。
- ミノキシジル(リアップ、ミノキジェットなどの有効成分):頭皮の血行を促進し、毛母細胞を活性化させて発毛を促す薬。内服薬と外用薬がある。
これらの薬剤には、それぞれ異なる副作用が報告されています。以下に、それぞれの薬剤の主な副作用について詳しく解説します。
フィナステリドの副作用
フィナステリドは、男性ホルモン「テストステロン」がAGAの原因となる「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換されるのを阻害する作用を持つ内服薬です。この作用機序から、ホルモンバランスに影響を与えることでいくつかの副作用が起こる可能性があります。
性機能障害(ED・リビドー低下)
フィナステリドの代表的な副作用として、性機能に関するものが挙げられます。具体的には、勃起不全(ED)、性欲減退(リビドー低下)、射精障害などが報告されています。これは、DHTが性機能にも一部関与しているためと考えられています。
性機能障害の発生頻度は比較的低いとされていますが、複数の臨床試験を統合したメタアナリシスでも、フィナステリド1mg投与群において性機能に関する有害事象が報告されています[1]。また、特定の副作用報告データベースの分析では、フィナステリドを主要疑義薬とする11,557件の有害事象報告のうち、大部分が男性(86.04%)であり、特に18〜45歳の若年成人が有意な割合(27.22%)を占めていることも示されています[2]。
多く場合は軽度であり、服薬を続けることで改善したり、中止すれば回復したりすることがほとんどです。不安を感じる場合は、医師に相談することで用量の調整や他の治療法への切り替えを検討できます。
肝機能障害
まれに、フィナステリドの服用によって肝機能障害が起こる可能性が指摘されています。これは、薬剤が肝臓で代謝されるため、肝臓に負担がかかることがあるためです。
ただし、重篤な肝機能障害は非常に稀であり、通常の使用量であれば健康な方に発生するリスクは低いと考えられています。治療開始前や治療中に定期的に血液検査を行い、肝機能の状態を確認することが推奨される場合があります。既に肝臓に持病がある方や、他の薬剤を服用している方は、必ず事前に医師に申告してください。
初期脱毛
フィナステリドを含むAGA治療薬を開始して数週間から数ヶ月の間に、一時的に抜け毛が増える現象を「初期脱毛」と呼びます。これは副作用というよりは、ヘアサイクルの正常化に伴う一時的な反応と考えられています。
フィナステリドによってDHTの働きが抑えられると、これまで弱っていた毛が新しい強い毛に生え変わる準備を始めます。この際、古い毛が一斉に抜け落ちることで抜け毛が増えたように感じられるのです。初期脱毛は多くの場合、治療開始から1〜3ヶ月程度で起こり、その後は徐々に治まり、新しい毛が生えてくる兆候となります。初期脱毛が起こっても自己判断で服薬を中止せず、治療を継続することが重要です。
デュタステリドの副作用
デュタステリドは、フィナステリドと同様にDHTの生成を阻害する内服薬ですが、DHTを生成する2つの酵素(5α-還元酵素I型とII型)の両方を阻害する点でフィナステリドよりも強力な効果を持つとされています。そのため、フィナステリドと同様の副作用が起こる可能性がありますが、発生頻度や程度が異なる場合があります。
性機能障害(ED・リビドー低下)
デュタステリドでも、フィナステリドと同様に勃起不全(ED)、性欲減退(リビドー低下)、射精障害などの性機能に関する副作用が報告されています。複数の大規模臨床試験を統合したメタアナリシスによると、デュタステリド服用者におけるED発症率はプラセボ群と比較して2.1〜5.1%高値を示しているという報告もあります[3]。フィナステリドと比較して、性機能障害の発生頻度がやや高いという報告もありますが、個人差が大きく、多くの場合軽度で一時的です。
これらの副作用についても、過度に心配する必要はありませんが、気になる症状が現れた場合は必ず医師に相談しましょう。適切な対応によって症状が軽減されたり、他の選択肢を検討したりすることができます。
肝機能障害
デュタステリドも肝臓で代謝されるため、まれに肝機能障害を引き起こす可能性があります。発生頻度は低いですが、フィナステリドと同様に注意が必要です。
肝臓に持病がある方や、他の薬剤を服用している方は、治療開始前に必ず医師に相談し、必要に応じて肝機能検査を受けましょう。定期的な健康診断で肝機能の数値を確認することも安心につながります。
初期脱毛
デュタステリドでも、フィナステリドと同様に治療開始初期に一時的な抜け毛の増加(初期脱毛)が見られることがあります。これも薬が効き始めているサインであり、多くの場合、数ヶ月で落ち着き、その後に発毛が期待できます。
初期脱毛は、AGA治療の効果が出始める前兆として理解することが重要です。不安になるかもしれませんが、自己判断で治療を中断せず、根気強く続けることが推奨されます。
フィナステリドとデュタステリドの副作用の違い
フィナステリドとデュタステリドは、どちらもDHTを抑制することでAGAの進行を抑える薬ですが、DHTを生成する酵素への作用の仕方が異なります。この違いが、効果の強さだけでなく、副作用の発生傾向にも影響を与える可能性があります。
副作用の項目 | フィナステリド | デュタステリド | 備考 |
---|---|---|---|
性機能障害 | 発生率は比較的低い。軽度で一時的な場合が多い[1][2]。 | フィナステリドより発生率がやや高いという報告もある[3]。軽度で一時的な場合が多い。 | 個人差が大きい。不安な場合は医師に相談。 |
肝機能障害 | まれ。 | まれ。 | 重篤なケースは非常に稀。定期的な肝機能検査が推奨される場合がある。 |
初期脱毛 | 見られることがある。一時的な反応。 | 見られることがある。一時的な反応。 | 治療効果が出始めるサイン。自己判断で中止しない。 |
5α-還元酵素阻害 | II型を主に阻害。 | I型とII型の両方を阻害。 | デュタステリドの方がより強力にDHTを抑制するため、効果が強く出る傾向がある。 |
デュタステリドの方がより広範囲のDHT生成を抑制するため、性機能障害の発生率がわずかに高いという報告もありますが、その差は限定的であり、どちらの薬剤を選択するかは医師が患者さんの状態や希望を考慮して判断します。どちらの薬剤を使用する場合も、副作用について正しく理解し、医師の指導のもとで適切に服用することが重要です。
ミノキシジルの副作用(内服薬・外用薬)
ミノキシジルは、血管を拡張させる作用や毛母細胞を活性化させる作用により、発毛を促進する薬です。かつては高血圧治療薬として開発されましたが、副作用として多毛が見られたことからAGA治療に応用されるようになりました。ミノキシジルには内服薬(ミノタブなど)と外用薬(塗るタイプ)があり、それぞれ副作用の傾向が異なります。
ミノキシジル内服薬(ミノタブ)の副作用
ミノキシジル内服薬は、血管拡張作用が全身に及ぶため、外用薬に比べて副作用のリスクが高く、国内ではAGA治療薬としての承認はされていません(医師の判断により処方される場合があります)。服用する際は、医師の厳重な管理下で行う必要があります。
循環器系の症状(むくみ、動悸、低血圧)
ミノキシジル内服薬の最も注意すべき副作用は、その血管拡張作用に起因する循環器系の症状です。
- むくみ: 体内の水分やナトリウムが貯留しやすくなることで、手足や顔のむくみ(浮腫)が起こることがあります。
- 動悸・頻脈: 心臓への負担が増加し、心拍数が増えたり、動悸を感じたりすることがあります。
- 低血圧: 血管が拡張することで血圧が低下し、めまいや立ちくらみを起こす可能性があります。
特に心臓や血管に持病がある方、高齢者などは、これらの副作用が起こるリスクが高いため、ミノキシジル内服薬の服用は慎重に検討する必要があります。必ず治療開始前に既往歴や現在の健康状態を医師に正確に伝え、適応があるか慎重に判断してもらうことが重要です。
多毛症
ミノキシジルはもともと血圧を下げる薬として開発された際に、全身の体毛が増えるという副作用が見られたことから、AGA治療に応用されるようになりました。そのため、ミノキシジル内服薬では頭髪だけでなく、眉毛、まつ毛、腕、脚などの全身の体毛が濃くなる「多毛症」の副作用が比較的高い頻度で起こります。
これはミノキシジルの効果の現れとも言えますが、 cosmetically 気になる場合は医師に相談しましょう。用量調整などで対応できる場合があります。
肝機能障害
ミノキシジル内服薬も肝臓で代謝されるため、まれに肝機能障害を引き起こす可能性が指摘されています。フィナステリドやデュタステリドと同様に発生頻度は低いですが、定期的な肝機能検査が推奨される場合があります。
ミノキシジル外用薬の副作用
ミノキシジル外用薬は、頭皮に直接塗布するため、全身への影響は比較的少なく、内服薬に比べて副作用のリスクは低いとされています。国内でもAGA治療薬として承認されており、薬局で購入できる製品もあります。
頭皮の症状(かゆみ、かぶれ、発疹)
ミノキシジル外用薬の主な副作用は、塗布した頭皮に起こる局所的な症状です。
- かゆみ、かぶれ(接触皮膚炎): 薬の成分や製剤に含まれる添加物(特にプロピレングリコールなど)に対するアレルギー反応や刺激によって、頭皮のかゆみ、赤み、かぶれ、フケなどが発生することがあります。
- 発疹: 頭皮に赤いぶつぶつや湿疹が現れることがあります。
これらの症状が出た場合は、使用を中止し、医師や薬剤師に相談しましょう。他の製剤に変えたり、ステロイド外用薬などで症状を抑えたりするなどの対応が考えられます。頭皮に傷や湿疹がある場合は、症状が悪化する可能性があるため、ミノキシジル外用薬の使用は控えるべきです。
AGA治療薬の副作用が出る確率と頻度
AGA治療薬の副作用は、全ての服用者に起こるわけではなく、発生頻度は薬剤の種類や用量、個人の体質によって異なります。各薬剤の主な副作用の発生頻度について、臨床試験データなどを参考に一般的な傾向を以下に示します。
副作用の種類 | フィナステリド (1mg) | デュタステリド (0.5mg) | ミノキシジル内服薬 (一般的な用量) | ミノキシジル外用薬 (5%) |
---|---|---|---|---|
性欲減退(リビドー低下) | 1%未満[1][2] | 1.1%[3] | 比較的高頻度 | ほとんどなし |
勃起不全(ED) | 1%未満[1][2] | 1.4%[3] | 比較的高頻度 | ほとんどなし |
射精障害(射精量減少など) | 1%未満[2] | 0.1% | 比較的高頻度 | ほとんどなし |
肝機能障害(ALT上昇など) | 1%未満 | 1%未満 | まれ | ほとんどなし |
乳房の圧痛・腫大(女性化乳房) | 1%未満 | 0.8% | ほとんどなし | ほとんどなし |
初期脱毛 | 見られることがある | 見られることがある | 見られることがある | 見られることがある |
循環器系の症状(むくみ、動悸、低血圧など) | ほとんどなし | ほとんどなし | 比較的高頻度 | まれ(全身作用) |
多毛症(全身) | ほとんどなし | ほとんどなし | 比較的高頻度 | まれ(塗布部位以外) |
頭皮の症状(かゆみ、かぶれ、発疹) | ほとんどなし | ほとんどなし | ほとんどなし | 比較的高い頻度 |
※上記の数値は主な臨床試験や報告[1][2][3]に基づいた一般的な傾向であり、製品や報告によって若干異なる場合があります。また、非常にまれな副作用は表には含めていません。
フィナステリドやデュタステリドによる性機能障害や肝機能障害の発生率は、全体的に見ると非常に低いことが分かります。ミノキシジル内服薬は発毛効果が高いとされる一方で、全身への影響が大きく、循環器系や多毛症の副作用が起こりやすい傾向があります。ミノキシジル外用薬は、頭皮の局所的な副作用が主ですが、全身への影響は少ないです。
重要なのは、これらの副作用は必ず起こるものではなく、また、多くの場合、軽度で一時的であるということです。しかし、個人の体質や基礎疾患、併用薬などによってリスクは変動します。そのため、治療開始前に医師による適切な診察を受け、自身の健康状態を正確に伝えることが極めて重要です。
もしAGA治療で副作用が出たら?対処法
AGA治療薬を服用中に、万が一副作用と思われる症状が現れた場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。最も大切なのは、自己判断で対応しないことです。
自己判断で治療薬を中止してはいけない理由
副作用が出たからといって、自己判断で急に服薬を中止することは推奨されません。その理由はいくつかあります。
- 症状の悪化やリバウンド: 初期脱毛のように、一時的な反応を副作用と勘違いして治療を中断すると、せっかく改善し始めていたAGAが再び進行してしまう可能性があります。
- 離脱症状: 一部の薬剤では、急な中止によって離脱症状が現れる可能性もゼロではありません。
- 正確な原因の特定ができない: 出ている症状が本当に治療薬の副作用なのか、それとも他の原因によるものなのか、自己判断では正確に区別できません。風邪やストレスなど、他の要因で体調が悪化している可能性もあります。
- 適切な対応策を知らない: 副作用の種類や程度に応じて、用量調整、他の治療薬への切り替え、一時的な休薬など、医師만이判断できる適切な対応策があります。自己判断で対処すると、かえって状況を悪化させてしまう恐れがあります。
必ず医師に相談することの重要性
副作用らしき症状が出た場合は、速やかにAGA治療を受けている医師に相談することが最も重要です。医師に相談することで、以下のメリットがあります。
- 正確な診断: 症状が本当に治療薬の副作用なのか、他の原因によるものなのかを専門的な視点から正確に診断してもらえます。
- 適切な対処法の提示: 副作用の種類、程度、患者さんの健康状態などを総合的に判断し、最適な対処法(用量調整、一時的な休薬、他の治療薬への変更、経過観察など)を提案してもらえます。
- 不安の軽減: 医師に相談することで、副作用に対する不安や疑問を解消し、安心して治療を続けることができます。
- 安全な治療継続: 副作用に適切に対処することで、重篤な健康被害を避け、安全にAGA治療を継続することが可能になります。
副作用が出た際に「これくらいなら大丈夫だろう」と自己判断したり、インターネット上の不確かな情報を参考にしたりせず、必ず医師の指示を仰ぐようにしましょう。治療開始前に、副作用が起こった場合の連絡方法や相談窓口を確認しておくことも大切です。
AGA治療の副作用に関するよくある質問(Q&A)
AGA治療薬の副作用について、患者さんからよく寄せられる質問にお答えします。
AGA治療薬は女性も使える?副作用は?
いいえ、AGA治療薬として男性に処方されるフィナステリドやデュタステリドは、原則として女性は使用できません。これらの薬剤は男性ホルモンに作用するため、女性が服用するとホルモンバランスが崩れ、深刻な健康被害(胎児への影響、月経不順、多毛など)を引き起こす可能性があります。特に妊娠中または妊娠の可能性がある女性は、絶対に服用してはいけません。また、皮膚から吸収される可能性があるため、薬剤に触れることも避ける必要があります。
女性の薄毛(FAGA: 女性型脱毛症)の治療には、男性とは異なるアプローチが必要です。ミノキシジル外用薬の一部は女性にも使用が認められていますが、内服薬は推奨されません。女性の薄毛治療については、女性の薄毛治療を専門とするクリニックや医師に相談するようにしましょう。
AGA治療薬の長期服用で副作用のリスクは上がる?
フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル外用薬については、臨床試験において長期服用した場合でも、副作用の発生率が大幅に上昇したり、新たな重篤な副作用が発生したりするという明確な報告はありません。多くの副作用は服用開始初期に現れる傾向があり、長期服用によって耐性がついて効果がなくなったり、副作用が酷くなったりすることはないと考えられています。
ただし、これはあくまで一般的な傾向であり、個人の体質や健康状態の変化によっては、長期服用中に副作用が現れる可能性もゼロではありません。また、長期にわたる治療では、定期的な医師の診察を受け、体調の変化や副作用の有無を確認してもらうことが、安全に治療を続ける上で非常に重要ですす。
ミノキシジル内服薬については、全身への影響が大きいため、長期服用によるリスクについても慎重な検討が必要です。医師の厳重な管理のもと、定期的な健康チェックを行いながら服用する必要があります。
AGA治療は一般的に年単位の継続が必要となる治療です。長期にわたり安心して治療を続けるためにも、医師と密に連携を取り、体調の変化があればすぐに相談できる体制を整えておくことが大切です。
AGA治療 副作用 まとめ:安全な治療のために
AGA治療は、進行性の脱毛症であるAGAの進行を抑え、発毛を促進することで、多くの男性の悩みを解決する有効な手段です。フィナステリド、デュタステリドといった内服薬や、ミノキシジルの外用薬・内服薬など、様々な治療選択肢があります。
これらの治療薬には、それぞれ性機能障害、肝機能障害、初期脱毛、循環器系の症状、多毛症、頭皮の症状といった副作用が報告されています[1][2][3]。しかし、多くの副作用は発生頻度が低く、軽度で一時的なものがほとんどです。重篤な副作用は非常に稀ですが、リスクはゼロではありません。
安全かつ効果的にAGA治療を進めるためには、以下の点が非常に重要です。
- 医師の診断を受ける: 自己判断で治療薬を購入・使用せず、必ずAGA治療の専門知識を持つ医師の診断を受けましょう。既往歴、健康状態、体質などを正確に伝えることで、適切な治療薬や用量を選択してもらえます。
- 副作用について正確な情報を得る: 医師から使用する薬剤の副作用について十分な説明を受け、起こりうる症状や発生確率、対処法について正しく理解しておきましょう。
- 指示された用法・用量を守る: 医師から指示された用法・用量を正確に守って服用・使用しましょう。効果を早く出したいからといって、自己判断で増量したり、頻繁に使用したりすることは、副作用のリスクを高めるだけで効果は期待できません。
- 副作用が出たらすぐに相談する: 服用中・使用中に副作用と思われる症状が現れた場合は、自己判断せず、速やかに医師に相談しましょう。医師が適切な対応を判断してくれます。
- 定期的な診察を受ける: 長期にわたる治療では、定期的に医師の診察を受け、治療効果や体調の変化、副作用の有無を確認してもらうことが大切です。
AGA治療は継続が大切な治療です。副作用のリスクを過度に恐れる必要はありませんが、正しく理解し、適切な管理のもとで行うことが安全な治療の鍵となります。不安な点や疑問点は、遠慮なく医師に相談しましょう。信頼できる医師と二人三脚で治療を進めることで、AGAの悩みを克服し、豊かな髪を取り戻すことができるはずです。
参照元
- [1] The meta-analysis by Lee and others did specifically look at patients treated for MPHL and reported finasteride 1 mg had a relative risk of adverse sexual… (https://assets.publishing.service.gov.uk/media/6825bc05a4c1a40fde4e63e7/Finasteride_PAR_Accessible_1206.pdf)
- [2] Among the 11,557 adverse event reports where finasteride was the primary suspected drug, most patients affected were male (86.04%), with a significant proportion being the young adult aged 18-45 years (27.22%). We categorized 73 adverse events (AEs) into 7 different system organ categories (SOCs)… (https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2024.08.21.24312383v1.full-text)
- [3] 複数の大規模臨床試験を統合したメタアナリシスによると、デュタステリド服用者におけるED発症率はプラセボ群と比較して2.1〜5.1%高値を示しています。(https://oki.or.jp/aga-usuge/dutasteride/dutasteride-ed/)
※本記事で提供する情報は一般的な医学知識に基づくものであり、個々の症状や治療法については必ず医師にご相談ください。記事内容は、特定のクリニックや製品の推奨を目的とするものではありません。