育児ノイローゼとは、子育て中に感じるストレスやプレッシャーによって発症する精神的な状態を指します。
気力がわかなかったり、不眠の症状がある場合は育児ノイローゼの可能性があり、専門家に相談して早期に改善することが重要です。
本記事では、育児ノイローゼの主な症状や原因、なりやすい人の特徴を解説します。くわえて、3つのセルフケアも紹介しているので、育児ノイローゼかもと悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
また、育児ノイローゼの治療は横浜よりそいメンタルクリニックにご相談ください。経験豊富な専門医が在籍しており、環境面や設備面も充実していて、専門的な治療を受けられます。
【簡単に】育児ノイローゼとは?
育児ノイローゼとは、子育て中に感じるストレスやプレッシャーによって発生する精神的な状態を指します。
ノイローゼは一般的に神経症の一つとされていますが、現在の医学では正式な疾患名ではなく、厳密な定義がありません。そのため、ストレスによって精神的に不安定な状態を指すことが一般的です。
育児ノイローゼになると、気力の低下やマイナス思考、不眠などの症状が見られます。
育児に対する悩みやストレスを一人で抱え込むことで症状は悪化してしまうため、身近な人へ相談するか、症状がひどい場合は医療機関への受診が必要です。
育児ノイローゼかもしれない7つの症状とは?
次に、育児ノイローゼが疑われる7つの症状を解説します。
- 些細なことでイライラしてしまう
- マイナス思考に陥ってしまう
- 気力がわかない
- 寝たいのに眠れない
- 疲労感が抜けない
- 物事への興味がなくなる
- 食欲のコントロールができなくなる
上記症状に当てはまる場合は、育児ノイローゼの可能性があります。症状がひどい場合は無理せず、医療機関を受診しましょう。
些細なことでイライラしてしまう
子育て中に些細なことでイライラしてしまいませんか?
息子の着替えに時間がかかってしまったり、買い物中勝手にどっかにいってしまった際にむしゃくしゃしたりする場合は、育児ノイローゼの可能性があります。
お子さんのちょっとした行動が気になる場合には、育児から一度離れて心を落ち着かせることが大切です。
マイナス思考に陥ってしまう
マイナス思考に陥ってしまうことも、育児ノイローゼの症状として挙げられます。
「私の育て方が悪いから」「なんでうちの娘だけ…」など、子どもといる時間が長いと、マイナス思考になりがちです。
また、理想と現実のギャップに悩んでしまい、自己評価が下がってしまう場合もあります。
マイナス思考に陥ってしまい日常生活に影響が出る場合には、恥ずかしがらず専門医に相談するのがよいでしょう。
気力がわかない
気力・やる気がわかない場合は、育児ノイローゼの可能性があります。
気力がわかないことで普段はできる入浴や着替え、洗濯などの行為ができず、日常生活に支障をきたす場合があります。
日常生活に支障をきたすほどひどい状態であれば、すぐに医療機関を受診するべきです。
寝たいのに眠れない
夜眠れないなどの不眠も育児ノイローゼの症状として挙げられます。
不眠はストレスと関係が深く、育児によるストレスや不安が睡眠に悪影響を及ぼすのが原因です。
慢性的な不眠につながらないよう、周りの人に相談して、夜泣きや添い寝を手伝ってもらうのがおすすめです。
疲労感が抜けない
育児による体力的・精神的な疲れを感じる場合もあるでしょう。
育児時間の増加による睡眠不足や慣れないお世話による身体的な疲れが継続することで、疲労感が抜けづらくなってしまいます。
疲労感の解消には育児を分担したうえで休息したり、空いた時間でリフレッシュするのがよいとされています。それでも疲労感が抜けない場合は、専門医へ相談するのがおすすめです。
物事への興味がなくなる
物事への興味がなくなる点も症状のひとつです。
「好きな趣味なのにやりたくない」「外へ出かけるのが億劫」など、物事への興味ややる気が薄れてしまいます。また、普段楽しいと感じていたドラマやアニメが楽しいと思えないこともあります。
なんとなく、「おもしろくないな」「楽しくないな」と感じたら、育児ノイローゼの可能性を疑いましょう。
食欲のコントロールができなくなる
育児ノイローゼになると、食欲のコントロールができなくなる場合もあります。
精神的・肉体的ストレスの影響で、食欲が極端に増えたり減ったりしてしまうかもしれません。
ストレスと食欲は密接な関係にあるといわれています。そのため、育児によるストレスを抱え込まないよう、必要に応じてリフレッシュしたり、身近な相手に悩みを相談したりするのがおすすめです。
育児ノイローゼになるかもしれない4つの原因とは?
本章では、育児ノイローゼになるかもしれない4つの原因を解説します。
- 社会的な孤立感
- 育児の多大な負担
- 適切な育児情報・経験の不足
- 睡眠不足
育児ノイローゼになる原因は、育児環境や自身の健康状態などの悪化が考えられます。それぞれ詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてください。
社会的な孤立感
社会から孤立していると感じることで、育児ノイローゼを引き起こす場合があります。
育児中はほとんどの時間を子どもといっしょに過ごすため、周りの人との関わりが少なくなり、孤独を感じやすいです。
孤独感が増すことで、育児に対するストレスや疲労感をためやすい環境になってしまい、育児ノイローゼにつながってしまいます。
そのため、働きながら育児をする場合より、専業主婦の方が発症しやすい傾向です。
育児の多大な負担
育児の負担が大きい場合も、育児ノイローゼにつながってしまいます。
周囲に頼れる人がいなかったり、パートナーが仕事で忙しく育児に非協力的な場合は、育児に対する負担が大きくなってしまうでしょう。
また、一人で抱え込みやすい環境を作ってしまうため、よりストレスを感じやすく、子育てのプレッシャーに押しつぶされてしまう場合も少なくありません。
一人で抱え込みすぎないよう、周囲のサポートや相談できる環境づくりも重要です。
適切な育児情報・経験の不足
育児に対する適切な情報や育児への経験不足が育児ノイローゼにつながる場合もあるでしょう。
間違った情報や知識で育児を行ってしまうと、必要以上にストレスや疲労を溜め込んでしまう原因になってしまうほか、偏った知識は育児に対するプレッシャーや不安感を増幅させる原因にもなってしまいます。
また、現在では少子高齢化のため、幼い子を世話する機会も減少傾向です。
親になる前に子育ての経験がないことは、それだけで不安や焦りにつながる可能性があるため、育児ノイローゼになりやすいといえます。
睡眠不足
育児による睡眠不足も育児ノイローゼになる原因の一つです。育児は夜泣きや夜間の授乳によって、睡眠不足に陥りやすいといえます。
睡眠不足は、ストレスや疲労感を溜め込んでしまいやすく、子育てに対するイライラの増加や気力・やる気の低下につながりやすいです。
睡眠不足を解消するには、育児の分担が必須です。一人で抱え込まず、周りの人に協力してもらうのがよいでしょう。
育児ノイローゼになりやすい人の3つの特徴とは?
本章では、育児ノイローゼになりやすい人の3つの特徴を解説します。
- 完璧主義な人
- 周りに頼るのが苦手な人
- 休息を十分に取れていない人
育児ノイローゼには、性格や考え方、育児環境が影響する場合もあります。なりやすい人の特徴を理解することで、自身が育児ノイローゼになりやすいかどうかの参考にしてください。
完璧主義な人
完璧主義な人は育児ノイローゼになりやすい傾向があります。
完璧を求めるあまり、お子さんに過度な期待を押し付けたり、思い通りいかないことで自分自身を責めすぎてしまう可能性があるでしょう。
完璧主義の特徴は以下の通りです。
- 承認欲求が強い
- 自意識過剰
- 頑固
- 責任感が強い
- 理想が高い
完璧主義な人はイライラや自己肯定感の低下につながりやすく、育児のストレスを溜め込みやすい特徴といえます。
周りに頼るのが苦手な人
周りに頼るのが苦手な人も育児ノイローゼになってしまう可能性が高いです。
周りの人に頼れない場合、サポートを受けづらい環境になってしまいがちなため、不安や悩みを抱え込んでしまうことが多くあります。
周りに相談する相手がいない場合も、困りごとや不安を解決できず、ストレスを溜め込みやすいといえます。
育児によるストレスや疲労を溜め込まないためには、周囲に頼ってサポートしてもらうことが大切です。
休息を十分に取れていない人
休息を十分に取れていない人も注意が必要です。
一人っきりで育児をする場合は休息をとるのが難しく、疲労がたまりやすい傾向にあります。
とくに、パートナーの協力が得られない人は要注意です。育児を一人で抱え込んでしまうと疲労がたまりやすいほか、不安や悩みを抱え込むことにつながってしまいます。
育児はパートナーと協力しつつ、適度に休息をとることが大切です。
育児ノイローゼに対する3つのセルフケアとは?
本章では、育児ノイローゼに対する3つのセルフケアを紹介します。
- 完璧にこだわりすぎない
- 周囲の人たちに頼る
- リフレッシュする時間をつくる
それでは、詳しく見ていきましょう。
完璧にこだわりすぎない
完璧主義にこだわりすぎないことは、育児ノイローゼのセルフケアとして効果が期待できます。
先述した通り、完璧主義な人は完璧を求めるあまり、ストレスを溜め込みやすく、育児ノイローゼになりやすい傾向にあります。
完璧主義にこだわりすぎないよう、以下の項目を意識するとよいでしょう。
- 何ができているのか加点方式で考える
- 物事の大枠を見てみる
- 優先順位をつける
- 客観的な視点をもつ
完璧主義を意識しすぎないことで、ストレスの溜め込みや自己嫌悪に陥るのを防いでください。
周囲の人たちに頼る
育児ノイローゼは、ストレスや疲労を溜め込むことで症状が悪化します。そのため、一人で抱え込まないためにも、つらい場合は周りに助けを求めることが重要です。
周りの人に頼るのは恥ずかしく遠慮してしまうかもしれませんが、不安や悩みを溜め込むのは育児ノイローゼの原因になってしまいます。
育児の負担を軽減するためにも遠慮せず、つらい場合は周りを頼るようにしましょう。
リフレッシュする時間をつくる
育児から離れる時間をつくって、リフレッシュするのもおすすめです。
パートナーや家族に育児を協力してもらい、リフレッシュする時間を確保しましょう。
具体的なリフレッシュ方法は以下のようなものがおすすめです。
- 深呼吸をする
- 軽い運動をしてみる
- ストレッチをする
- 好きな趣味を楽しむ
- お風呂に入る
疲労やストレスを溜め込んでしまうと、それだけ症状悪化のリスクが高まります。リフレッシュする時間を意識的に設けて、疲労やストレスを溜め込まないようにするとよいでしょう。
育児ノイローゼに悩んだ際の相談先3選
最後に、育児ノイローゼに悩んだ際の相談先3選を紹介します。
- 専門医
- 家族・友人
- 子育てサークル
育児ノイローゼの場合、一人で抱え込むのはよくありません。相談先は専門知識を持った人か、自身が話しやすい人へ相談するのがよいでしょう。
専門医
育児ノイローゼの相談先に悩んだ際は、まず専門医へ相談することをおすすめします。
専門医であれば、症状に対して専門的なアドバイスを行えるうえ、適切な治療法から完治するためのケアまでサポートが可能です。
先述した通り、以下の症状がみられる場合には育児ノイローゼの可能性があります。
- 些細なことでイライラしてしまう
- マイナス思考に陥ってしまう
- 気力がわかない
- 寝たいのに眠れない
- 疲労感が抜けない
- 物事への興味がなくなる
- 食欲のコントロールができなくなる
相談できる人が身近にいなかったり、誰に相談したらいいかわからない場合は、症状がひどくなる前に専門医まで相談するのがよいでしょう。
家族・友人
家族や友人など、話しやすい人に相談するのもおすすめです。
家族や友人は身近な存在で比較的話しやすく相談しやすい傾向にあるため、不安軽減がうまくできる可能性が高いです。
また、悩み相談から育児の負担軽減やサポートのお願いにつなげやすいのも身近な人に相談するメリットでしょう。
育児がつらいと感じた場合の初動として、身近な相談しやすい家族・友人に相談するのは、不安やストレスを溜め込まない点で有効です。
子育てサークル
子育てサークルにて、悩みごとや不安を相談するのも一つの手段です。
子育てサークルでは、育児で孤独をつくらないよう、親同士の交流や情報交換を行い、不安や孤独感を改善するのを目的として活動します。
同じ悩みを抱えている人が多いため、共感を得られやすく、不安を解消しやすいでしょう。
また、同世代のお子さんと交流もできるため、友達ができるなど、子どもにとってもよい環境といえます。
育児に疲れたと感じた場合は早めの受診を
本記事では、育児ノイローゼの主な7つの症状や原因、なりやすい人の特徴を詳しく解説し、育児ノイローゼに対する3つのセルフケアを紹介しました。
育児ノイローゼは、子育て中に感じるストレスやプレッシャーによって発症する精神的な状態で、決して一人で抱え込んではいけません。
気力がわかなかったり、不眠に悩まされて日常生活に支障をきたす場合は、医療機関への受診検討を強くおすすめします。
当院では育児ノイローゼはもちろん、不安障害やうつ病などの精神疾患も含め幅広く対応が可能です。
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