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うつ病と診断されたらどうなる?患者や家族が知っておきたい治療・仕事・こころとの向き合い方

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うつ病の疑いから精神科や心療内科を受診すると、ヒアリングや血液検査などによる診察が行われます。

その結果うつ病と診断されたら、今までの生活が一変してしまいそうで心配している方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、うつ病と診断された後の流れや治療・仕事・こころとの向き合い方などを解説します。

なお、現在うつ病を疑いつつも「診断後のことが怖くてなかなか受診できない」と感じているなら「よりそいメンタルクリニック」へ相談するのがおすすめです。

治療だけではなく、生活面も含むあらゆる不安が解消するようサポートしますので、一緒に不安を減らしていきましょう。

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うつ病と診断されたらやるべき5つのこと

woman with mental health problems is consulting. psychiatrist is recording the patient's condition for treatment. encouragement, love and family problem, bipolar , depression patient, protect suicide - うつ病 ストックフォトと画像

もしうつ病と診断された場合、以下の行動を取りましょう。

  • 病院で治療を開始する
  • 医師の診断書をもらう
  • 環境調整を行う
  • 生活リズムを整える
  • 周囲に相談する

上記5つの理由と内容を、以下で詳しく説明します。

病院で治療を開始する

うつ病と診断された場合、すぐに治療が開始されます。診断を受けた医療機関でそのまま治療を進めるケースが多いものの、症状の程度や対応の可否などによっては、別の病院を紹介される場合もあります。

なお、うつ病では主に次の治療法が実施されます。

  • 薬物療法
  • 精神療法

薬物療法は、投薬による治療法です。対症療法として、発現している症状の改善が期待できる薬が処方されます。

精神療法では、医師や専門家によるカウンセリングや認知行動療法、対人関係療法などの訓練を通し、うつ病患者の心理へアプローチします。

うつ病を発症するに至った認知の歪みを矯正し、ストレスに負けないこころを育むことで、再発防止の効果が期待できます。

うつ病は症状によって適切な治療法も変わるため、現在の状態や本人の希望に応じた方法で改善・寛解を目指すことが基本の流れです。

医師の診断書をもらう

うつ病と診断されたら、受診した医療機関から診断書をもらいましょう。診断書は必須ではありませんが、職場へ説明や相談する際や休職、公的支援などの各種手続きに必要になる場合があります。

なお、診断書発行にかかる費用は、3,000円〜5,000円程度が目安です。

診断書は申請してから発行されるまでにある程度の時間がかかり、場合によっては数週間かかる可能性もあるため余裕をもった行動を心がけましょう。

また、取得方法も医療機関によって異なる場合があるので、受診した病院の窓口や主治医に相談してみてください。

環境調整を行う

うつ病の治療は、安静と休養が基本です。こころと身体をゆっくり休めるためには、休養に適した環境を整えなければなりません。

他方で、うつ病の症状の程度によっては、仕事をしながら克服を目指すことも可能です。その場合、職場に相談し、勤務時間の調整や配置転換、休職などを視野に入れて、今後の治療に適した環境調整を行います。

また、場合によっては、退職・転職の検討を要するケースもあるでしょう。

生活リズムを整える

うつ病になると、意欲減退や身体の倦怠感、睡眠障害などにより生活リズムが乱れやすくなります。しかし、不規則な生活を続けていては、うつ病の症状悪化の原因になりかねません。

起床・就寝の時間を決め、十分な睡眠時間を確保すれば、心身が休まります。

また、決まった時間でのバランスのよい食事や適度な運動を通し、生活リズムを整えるよう心がけてみてください。

周囲に相談する

うつ病での辛い気持ちは、一人で抱え込まず周囲に相談しましょう。こころの病気を第三者に話すのはためらうかもしれませんが、支えてくれる存在ができれば治療の大きな手助けとなるはずです。

相談相手は、家族・友人などの身近な人のほか、職場に設置されているメンタル専門の相談窓口などでも大丈夫です。

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うつ病と診断されたあとの9つの心構え

doctor who treats - 医者 ストックフォトと画像

うつ病と診断されたあとには、次の心構えを忘れないでください。

  • 医師の指導・助言に従う
  • 安静を徹底する
  • 思いつめない
  • 症状を受け止める
  • これまでの自分を見つめ直す
  • 自らの限界を知る
  • マイペースを心がける
  • 薬物療法には副作用があることを理解する
  • 気になることはすぐ主治医に相談する

以下では、上記9つの詳細を説明します。

医師の指導・助言に従う

うつ病と診断され治療が始まった際には、主治医の助言・指導に従ってください。勝手に治療や通院を止めたり、決められたルールを守らなかったりすると、症状改善が遠のいてしまいます。

治療期間中になにか決めたり変えたりするときは、自己判断に頼るのではなく、まず医師の判断を仰ぎましょう。

安静を徹底する

うつ病の治療はまず安静第一です。十分な休養をとり、治療に専念してください。

なにもしないと不安になってくるかもしれませんが、症状を回復させるためにはなによりもしっかり休むことが大切となります。

思いつめない

自責感情はうつ病によくある症状の一つであり、思いつめて自分を責めがちになります。しかし、うつ病になったのは自分のせいではありません。

うつ病はさまざまなストレス要因が重なり、発症するものです。できる限りネガティブなことは考えないようにし、気を楽にして過ごしましょう。

症状を受け止める

自らの症状をきちんと受け止め、病気の特性への理解を深めることがうつ病治療の第一歩です。

現在の状態や症状の特性を正しく知ることで、適切な環境や対処法もみえてきます。

いきなりすべてを受け入れるのは難しいかもしれませんが、少しずつ病気への理解を深めていくよう努めてみてください。

これまでの自分を見つめ直す

うつ病の症状が改善してきたら、以前の自分を見つめ直してみましょう。

うつ病の原因として認知や思考、行動パターンに偏りやクセがあることが多いです。

うつ病につながる誤った行動・思考パターンは、思い切って止めてみてください

。また、今まで掲げていた目標に無理がないか再確認し、必要に応じて見直すことも大切です。

自らの限界を知る

うつ病になった方は、自らの限界を知り、認めることが肝心です。どれほどタフな人でも、体力や我慢には限界があります。

限界を超えて無理した結果、うつ病を発症していると考えられるため、それ以上の頑張りは無用です。

うつ病による休職・休学中は休養と治療に専念し、決して無理しないよう心がけてください。

マイペースを心がける

うつ病の治療を始めても、回復までの道のりは一進一退です。焦ってすぐに治そうとしたり、発症以前と同じ生活に戻そうとしたりすると、うつ病の症状がどんどん悪化する恐れがあります。

またうつ病になりやすい方は完璧主義かつ全か無か思考が多い傾向にあり、うまくいかないと大きな挫折感や絶望感を覚える場合もあるでしょう。

しかし、うつ病は少しずつ治療を進めることが重要です。治療が進み、症状が改善しても、焦らずマイペースで寛解を目指しましょう。

薬物療法には副作用があることを理解する

うつ病の治療では、一般的に抗うつ剤や抗不安薬などによる薬物療法が行われますが、服薬によって副作用が出る場合があります。

あらかじめ薬には副作用があることを知り、どのような症状が現れるのかを把握しておくことで、落ち着いて対応できるようになるでしょう。

また、もし副作用がひどくても、自己判断での服薬中止は厳禁です。副作用が出たときは、すみやかに主治医に相談し、判断を仰いでください。

気になることはすぐ主治医に相談する

うつ病になったあとや治療中、疑問や不安があるなら、気軽に主治医へ相談しましょう。悩みを一人で抱え込んでいると、どんどん悪い方向に考えてしまい気分がより落ち込んでしまいます。

主治医に対し「迷惑になるかもしれない」「困らせたくない」などと気にする必要は一切ありません。治療中はもちろん、治ったあとも、少しでも気になることがあればためらわずに相談してください。

うつ病と診断されたら起こりうるデメリット

指を交差を医師 - 医者 ストックフォトと画像

うつ病と診断された際は、次の4つのデメリットが発生する場合があります。

  • 仕事や学校に行けなくなる
  • 経済的な不安が生じる
  • 職場や社会から孤立する
  • 保険に加入できなくなる

詳しく解説します。

仕事や学校に行けなくなる

うつ病と診断されると、体調や治療との兼ね合いから、仕事や学校に行けなくなるケースもあります。就業している場合、すぐに解雇されることはありませんが、職場から休職をすすめられることもあるでしょう。

仮に職場や学校に行くことはできても、思考力や集中力、判断力の低下から、思うように仕事や勉強ができなくなるケースもめずらしくありません。

特に仕事ができないと、結果的に評価が下がったり、辞めざるを得なくなったりして、その後のキャリア形成に悪影響を及ぼす可能性があります。

うつ病による上記のような状況を回避するためには、早期発見・早期治療が大切です。すみやかに医療機関を受診し、治療を開始すれば、回復が早まるでしょう。

経済的な不安が生じる

うつ病になると、休職・退職などにより収入が途絶えることも多く、さらに治療費がかかるので経済的な負担が大きくなります。

また、仕事を続けていても、今までのように働けなくなり、収入が減るケースも少なくありません。「このままでは生活がままならなくなるのでは」と不安に苛まれ、焦燥感を覚える方もいるでしょう。

うつ病による経済的な負担増加は、公的扶助や障害福祉サービスでカバーできる仕組みになっています。申請を希望する方は、主治医や自治体の窓口などに相談してみるとよいでしょう。

職場や社会から孤立する

うつ病になると、仕事量のセーブや休職、休暇取得の増加などにより、周囲との関係性が希薄になりがちです。また上記のような環境調整に対し、周囲からの理解が得られないと、職場で孤立してしまう恐れもあります。

さらに休職・退職した場合は、社会とのつながりがなくなったように感じ、孤独感や自己肯定感の低下を招くこともあるでしょう。

とはいえ、うつ病の治療に合理的配慮や環境調整、休養は不可欠です。まずは治療を優先させ、少しずつ社会復帰を目指してください。

保険に加入できなくなる

一般的に、生命保険に加入する際には、既往歴がチェックされます。そのため、うつ病の症状の程度、期間によっては審査に通らず、生命保険に加入できなくなるかもしれません。

また、住宅ローンを組む際に団信(団体信用生命保険)への加入が必要なケースでも、うつ病の既往があると入れなくなる恐れがあります。

もしうつ病であることやその既往を隠して加入し、後々それが発覚した場合は、契約解除や保険金が受け取れなくなる恐れがあるのでやめたほうがよいでしょう。

ただし、うつ病の寛解後5年以上に渡り、通院・服薬の履歴がなければ告知する必要はありません。

また、加入の条件やルールは保険会社や商品の種類によって異なるので、まずは加入予定の保険会社に相談してみることをおすすめします。

うつ病と診断されたらもらえるお金や受けられるサービス

医療相談室の医師と患者 - 医者 ストックフォトと画像

先述のとおり、うつ病になった際は、必要に応じて公的扶助や支援制度を申請するのも一つの手です。うつ病は公的扶助の対象になる場合があり、一定の条件を満たせば通院・治療費の補助・助成や生活・復職支援などの障害福祉サービスが受けられます。

なお、うつ病になった場合に利用できる主な公的扶助・支援制度は次のとおりです。

支援制度の種類利用条件支援内容
傷病手当金怪我・病気で休業する場合最長1年6ヵ月間、給与の一部の金額が支給される
労災保証通勤・業務上の理由からうつ病になった場合休業補償のほか、条件を満たせば障害補償や遺族補償も受けられる
失業保険雇用保険に一定期間以上加入しており、再就職活動をしている場合年齢や失業前の給与額に応じて決められた金額の保険金が支給される
障害年金被保険者期間内にうつ病になり、保険料の納付要件を満たしている場合所定の障害等級に応じた障害年金が支給される
自立支援医療費精神疾患・障害で通院治療を受ける場合医療費の自己負担額が軽減する
高額療養費制度医療費が高額になった場合申請により一定金額が払い戻される
リワークプログラム精神疾患・障害のある方が復職を目指す場合復職支援として、各種訓練を行いながら復帰できる

各種生活扶助や支援制度の適用を受けることで、生活上や治療の負担が軽くなるでしょう。

ただし原則として、多くの公的扶助・支援制度の利用には医師の診断書の提出が必要です。また支援の内容や利用条件などの詳細は、自治体によって異なる可能性があります。

申請の際は、事前に通院している医療機関の窓口や主治医、自治体の障害福祉担当課へ問い合わせてみてください。

うつ病と診断された方でも働きやすい職場の特徴

businessperson working in an office - 職場 ストックフォトと画像

うつ病と診断された方が休職や退職を経て社会復帰する際、次のような職場ならよりよく働けるでしょう。

  • 合理的配慮が徹底された企業・事業所
  • 障害者雇用枠の求人
  • 特例子会社

上記はいずれも障害者手帳の取得とオープン就労が前提となり、一般雇用枠と比べ求人数も少ない傾向ではあるものの、選択肢の一つとして検討してみてください。

合理的配慮が徹底された企業・事業所

仕事に復帰する際は、当該企業が合理的配慮を徹底しているかどうかを確認しておきましょう。どれほど条件のよい会社でも、合理的配慮が得られない職場で働くのは、うつ病患者にとって酷なことです。

そもそも、精神疾患・障害のある方への合理的配慮は事業主の義務(参考:政府広報オンライン)となっています。

合理的配慮の徹底の有無は、企業の採用活動や面接などの場で、自らが求める配慮が得られるかどうか聞いてみると見極めやすくなります。

また、ハローワークの障害者窓口や、障害者雇用を専門とする転職・就職支援サービスなどに相談すれば、合理的配慮が得られる職場を紹介してもらえるかもしれません。

職場で適切な配慮や理解が得られないと、せっかく改善・寛解した症状がぶり返す恐れもあるため、採用前にしっかりとチェックするのが大切です。

障害者雇用枠の求人

障害者雇用枠とは、障害があることを前提とした求人なので、働きやすいよう適切な合理的配慮がなされている可能性が高いです。また職場からの理解も得やすいため、よりよい働き方が実現しやすいでしょう。

ただし、障害者雇用枠の求人の紹介が受けられるのは、障害者手帳を取得している人のみです。障害者としてオープン就労を検討している場合は、自治体の障害者支援窓口で、障害者手帳の申請手続きを進めてください。

特例子会社

特例子会社とは、主に障害者雇用を目的として親会社により設立された子会社です。うつ病をはじめとする精神疾患や、各種障害のある方がたくさん働いており、特性・症状に応じた配慮が得られるでしょう。

なお特例子会社と一口にいっても、その職種・業種はさまざまであり、適性や能力を発揮できる仕事が自分で選べます。

またうつ病の既往があることを前提として、活躍の可能性が十分にある仕事が割り振られるほか、実力に応じたキャリアアップも実現可能です。

「うつ病かも?」と感じたら早期治療を

産婦人科医,妊娠 - クリニック ストックフォトと画像

うつ病と診断されたら、治療を受けつつ回復へ向けた環境調整を進めていく流れとなります。

主治医や周囲と協力しながら自己理解を深め、マイペースで症状改善および再発防止を目指しましょう。

その際、社会的な立場や経済面で、さまざまな不安が押し寄せるかもしれません。しかし、現在は病気や怪我で働けない方への支援サービスが充実しているので、安心して治療と休養に専念してください。

うつ病の可能性を疑いつつも、診断後のことが恐くて受診をためらっている方がいるなら、早急に「よりそいメンタルクリニック」への来院をおすすめします。

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